医療MaaSで
地域医療に新たな選択肢を

慢性疾患向けの訪問型オンライン診療から事業を開始し、現在は参画医療機関を拡大。精神疾患施設入所者のオンライン診療を開始し、介護従事者の負担軽減にも貢献しています。また、医療MaaSに加えスポーツイベントでのメディカルケアやオンライン保健指導など、今後も専用車両の多角的活用を推進していきます。

令和4年度に実証運行を行い、令和6年度から本格運行を開始しました。昨年度は年間82回運行し、令和4年度と比較して約2倍に増加しています。クリニックや薬局を含む14の民間医療機関と連携し、モバイルクリニックは地域医療を支える不可欠な存在となっています。また、昨年度からはオンライン服薬指導も行っています。

衣川地区は中山間・過疎地域にあり、公共交通が未整備で通院の負担が大きいことが課題でした。町では長寿健康診査受診率は23.5%で、市平均42.6%（令和5年度）を下回っています。オンライン診療により医師の移動時間を削減し多くの患者を診察可能にし限られた医療リソースを有効活用しています。

車両内に眼科スクリーニング検査用の専用機材と検査スペースを備え、特定の疾患の有無を判定する検査を実施しました。その結果、受診者の約42%に異常が見つかり、病院での再検査を推奨しました。これにより、早期発見・早期治療が重要な眼疾患を把握する機会が広がり、積極的な眼科受診促進につなげることができました。

令和2年に実証運行を始め、令和3年度から本格運行しています。慢性疾患を抱える患者へのオンライン診療をはじめ、令和4年度には妊産婦健診も実施し、総運行回数は850回を超えています。多くの需要に応えるため、今年度中に2台目の専用車両を導入する予定です。

移動診療車の導入により、へき地の居住者や移動困難者の受診機会を確保しました。今後は、運行エリアの拡大や移動診療車の最適な運用を検討すると共に、往診や出張診療所への移動にかかっていた医師の移動時間を削減するなど、車両を活用した効率的な診療所運営にも取り組んでいきます。

実証中は6医療機関と連携し展開しました。これにより、医師の移動時間が大幅に削減され、医療人材を効率的に活用できることが実証されました。昨年度からは、実装に向けて妊産婦健診のサービス化にも着手し、母乳外来と産後2週間健診を対象として今年度からのサービス開始に向けて準備を進めています。

昨年12月から医療MaaSと行政MaaSをマルチタスクで運用し、オンライン診療、妊婦送迎、出張健康相談、スマホ相談、マイナンバーカード申請など6サービスを展開しています。これにより医療機関や窓口への移動負担が軽減され、受診・相談機会が増え、住民の生活利便性向上が期待されています。

令和6年10月から運用を開始し、通院の負担を大幅に軽減しました。医師は病院から遠隔診療を行えるため、往診にかかる時間やコストを抑え、医療人材をより効率的に活用できる効果が確認されています。今年度は対応医療機関を拡大し、オンライン服薬指導も導入する予定です。

令和5年1月に最大の福江島でモバイルクリニックを導入し、約1年で奈留島への巡回へ拡大しました。市独自の取り組みでは、オンライン栄養指導を行っています。現在は一次離島の病院から二次離島に住む患者まで提供しており、その結果通院困難な方への医療提供が容易になり、約2年で計573回の運行実績を達成しています。

県で26カ所の無医地区の内、8カ所が山都町にあり導入を決定しました。通信環境が整っていない地域では、衛星通信を活用して行っています。今後は、遠隔服薬指導やオンライン予防診療など多岐にわたるサービス提供を視野に入れています。「動く保健室」としての活用も検討しており、健康相談や健康教育などの機能も持たせる構想があります。

令和7年3月にモバイルクリニック事業を開始し、車内の医療機器は企業版ふるさと納税を活用して提供されています。大分大学と連携して医師を派遣し、地域住民を対象に無料の健康相談会を実施しています。病気を早期に発見し医療機関への受診につなげることで、モバイルクリニックの収支黒字化を目指し事業を推進しています。