【富山県射水市】射水ベイエリアにおける市民・観光客と施設・観光スポットをつなぐ新しい地域公共交通『べいぐるん』

＜2022年度の取り組み＞
地域住民の自家用車に代わる日常の足としての定着を目指す
2022年4月から開始した3年目の実証運行では、観光スポットだけでなく、公民館などの公共施設をはじめ、万葉線の駅やコミュニティバスの停留所、飲食店、食料品店、医療機関、金融機関、郵便局、銭湯など、エリア内に67カ所の乗降ステーションを設置しています。また、冬季を含む通年での「デマンド運行」を行うこととし、地域住民の自家用車に代わる日常の足としての定着を目指しています。また、観光ニーズに応えるため、「日本のベニス」と称される港町風情漂う内川周辺をひと巡りする「おすすめコース運行」も新たに始めました。

＜べいぐるん事業の特長＞
地域おこし協力隊「まちづくりコーディネーター」を起点とした利用促進
2020年8月にオープンした観光交流施設「クロスベイ新湊」には、射水市観光協会が入居している他、射水市地域おこし協力隊「まちづくりコーディネーター」が常駐し、観光客へのおもてなしや、地域のまちづくりを担う地域振興会と連携したまちづくりにも取り組んでいます。
具体的には、べいぐるんの説明会や乗車体験会を企画・実施し、主に地域の高齢者に対する周知・啓発活動をきめ細やかに行っています。また、市が毎月発行する広報誌と併せて、「べいぐるん通信」を地域振興会の監修の下に作成・配布し、地域住民への定着と利用促進を図っています。加えて、観光客や地域住民との交流から得られた生の声を新湊地区まちづくり協議会に届ける橋渡しの役割も担っており、乗降ステーションの追加など運行内容の見直しを行う際の参考としています。

地域の商店等と連携した観光消費拡大施策
地域の射水商工会議所を通じて、運行エリア内にある飲食店や小売店などの協賛を募り、店舗の情報をまとめた「射水ベイエリアまちめぐりマップ」を作成しています。協賛いただいた店舗では、「おすすめコース運行」利用時に配布されるクーポン券が使えるので、観光客の食べ歩きやおみやげの購入など観光消費の拡大にもつながっています。

新たな観光モビリティ「べいかーと・べいとらいく」でさらなる賑わい創出へ
新湊地区まちづくり協議会では、電動カートや電動トライクを活用したレンタカー事業として、新たな観光モビリティ「べいかーと・べいとらいく」の実証運行も行っています。
べいかーと・べいとらいくは、べいぐるんとは別の事業ですが、射水ベイエリアにおける観光客の周遊観光のための新たな移動手段を確保し、観光客の滞在時間の延伸を図ることで、地域内での観光消費の拡大と地域の賑わい創出を図ることを目的に行っています。
運転手付きで後席でゆったり乗車できるべいぐるん、自分で運転して自由に散策できるレンタカーのべいかーと・べいらいくなど、射水ベイエリアでは利用者のニーズに合わせてさまざまなユニークな乗り物を用意していますので、ぜひご体験ください。